人間関係の悩みを解決したいなら自分を変えることから始めよう

【この物語はフィクションです】

大学生になって、いろんな人に出会ってきた。

今は多少はうまくやっているのだが、ひょっとしたことでうまくいかないことがある。

仲良くなりたいのになれない。
もっと話したいのに話せない。
先輩ともっと絡みたいのに絡めない。

そんなモヤモヤを抱えたまま、二回生の秋を迎えた。

バイト終わりの23時ごろ、そんなことを考えながら公園のベンチで星を眺めていた。
すると後ろから何やら足音が聞こえてきた。

「ちょっと隣に座っていいかな。」

20代後半くらいの男性がベンチに腰をかける。

男は特に何かをするわけではなく、ただじっと夜空を眺めていた。
このままでは気まずいな、と思い立とうとした時、男が急に話しかけてきた。

「何か悩んでいるでしょ。」

どうやら数分前から俺のことを見ていたようだ。
ただ、怪しい雰囲気は1つもしなかったから、話を続けた。

「はい、まあ人間関係で多少は、、、」

「そうか。彼女とでもケンカしたか?」

「いや、そういうわけではないんです。なんというか人間関係全般というか。」

「ほう。」

男はずっと上を向いたままだ。何を考えているのかわからない。

「どんな風に悩んでいるんだ?」

そんなことを聞いて何になるんだ、と思いながらも質問に答える。
半分やけくそみたいになっていた。

「あまり友達とうまくいかないんです。

先輩と仲良くしようとしてもうまくいかないし、

同じサークルの友達でも全く話さない人とかがいて、嫌われているのかなと。」

男は何も言わない。そのまま話を続けた。

「結構こう見えて勉強しているんです。話し方のテクニックとか、会話術とか、

心理学とか勉強したりとかして、人に心を開いてもらう技術を習得しようとしているんですけど、

なかなかうまくいかないんです。」

男はまだ黙っている。

「本もたくさん読んだし、ネットでも調べたりして、身だしなみを整えてみたり、

結構努力しているつもりなんですけどね。」

まるで独り言を言っているみたい。なんでこの人は黙ったままなんだ。

「それじゃあ、変われないよ。」

男がボソッと言った。

「えっ?」

「それでは変われないって言ったんだ。」

「どういうことですか? 俺、他の人より努力をしているつもりなんですけど。」

男は一呼吸を置いて、話を続ける。

「人間関係は、本を読んでも、いくら勉強しても、スキルを磨いても本質にはたどり着かない。」

人間関係の本質? 今までの俺のしてきたことを否定された。

「言っていることがよくわかんないんですけど。」

「人間関係ってのはな、全て自分から始まる。人間関係を変えたいなら、人間関係を変えるんじゃなくて、

自分自信を変えない限り一生変われない。」

自分自身を変える、その意味がピンとこない。

「簡単に言おう。人間関係ってのは、自分の鏡なんだ。自分を映し出したものが人間関係になる。

だから、いくら人間関係を改善しようと、目を向けても何も変わらない。

それは本質である、自分自身を無視しているからだ。」

「人間関係は自分を映す鏡、、ですか、、、」

「ああ。鏡は決して先に笑わない。同じように、自分が笑わない限り相手は笑わない。

お前は相手から本音を引き出そうとしているようだが、まずは自分をさらけ出してみろ

自分が本音でぶつかるからこそ、相手も本音でくる。」

ガツンと衝撃を食らったように感じた。
今まで俺は相手からこちら側に来るように仕向けるようにしかしていなかった。

「確かにそうかもしれません。」

「まずは自分が相手に興味を持つ、相手を思ってぶつかる。自分からさらけ出す。

人間関係なんて大したことじゃない。自分が相手に興味があるか、

自分が本気で相手と仲良くなりたいか、そんな心持ちさえあれば、

自然と本音でぶつかっていける。」

「全ては自分から始まる、、、」

「そう。全て自分から起こっていること。相手から嫌われているなら、それは全て自分から始まっている。

うまくいかない友人とも、それは相手の問題ではない。全て自分のありようが鏡のようにその相手に映し出されているだけだ。」

何も言い返しようがなかった。こんな見ず知らずの人にここまで熱く語られるとも思っていなかった。

「俺はお前のことを何も知らない。知る術がない。でもこうやって話はできる。

それは人間関係が全て自分から始まるとわかっているからできること。

全て自分から始まるんだから、相手がどうこうだなんて気にする必要もない。」

「なんか、まさかここまでの話になるとは思っていなかったです。」

「はは、まあ普通なら公園に来た変なおっさんだな。さてと、、、」

そう言って男はベンチから腰をあげる。

「おっさんはもう年だからな、帰って寝ることにするよ。」

そう言って暗闇の中に消えていった。

なんとも不思議な人だった。こんな時間にこんな公園で、面白い出会いもあるもんだな、と
時計を見ると1時を過ぎていた。

「ああああっ」

思わず大きな声を出してしまった。
ツタヤでビデオを借りるつもりだったのに、、、もう閉店してる。

仕方ないか、今日はyoutubeで我慢しよう。
そんなことを思いながら公園を後にした。

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子育てに悩む親、後輩、部下を持つ会社員、塾の講師、、、 あらゆる教育者のためのブログです 体の内から爆発を!