塾講師や先生もそうですが、
特に相手が小学生、中学生だと
まだまだ未熟な部分があって、
依存が強い生徒も出てきます。
(大人でもそうですけどね。)
正直相手をするのは大変です。
じゃあ、そもそもなんでそんな生徒が出てくるのでしょうか?
条件は2つあります。
1 生徒がエネルギー切れ
2 エネルギーを吸い取れる先生がいる
この条件が揃った時に、「ヴァンパイア生徒」が誕生します。
エネルギー切れとはどういうことかというと、
友達関係がうまく行ってなかったり、
体調が悪かったり、
親からヤイヤイ言われた時だったり、
食事がおろそかだったり、
色々と理由はあります。
それこそ、360度、理由はあります。
いずれにしてもそうやってエネルギーが切れる時、
生徒はエネルギーを満たすために色々と行動を開始します。
ツイッターで構ってオーラを放つ投稿
意味のない友達との電話
悲劇のヒロインを演じる始末・・・
(これらは生徒だけじゃないですが。)
そして、一番エネルギーをもらえる相手は
実は先生や塾講師だったりします。
だってエネルギーがあるから。
だって話を聞いてくれそうだから。
こういうヴァンパイア生徒はエネルギーの高い人を
無意識に狙ってやってきます。
さらに、その中からエネルギーをもらえそうな人を
無意識に選んでやってきます。
ただ、これは生徒だけではなく、
大人であっても、僕であってもそういう時はあるんです。
だからそういう人はダメな人、と責め始めると
おかしな話になってしまいます。
だから、一概に悪いこととは言えません。
が、それが僕たち講師を対象にされたのなら
善処していかないといけないわけです。
そういった生徒の対処法は2つしかありません。
1 結界を張る(無愛想になる)
2 ベクトルを自分に向けさせる
です。
1とは、甘えた行動だったり、過度すぎる絡みは
無視するか、ふーんと聞き流すってことです。
中学生は特に依存生徒が多いのと(仕方のないことです)
あとは構って欲しい氣持ちから呼び捨てだったり、
偉そうな言葉を放つ生徒もいてます。
実際に僕もそんな生徒を持ったことがありました。
「おい、くじめ〜!」
「ちょ、そこの人〜、こっち来いよ。」
って言ってくるんですね。
ただ、そこで
「何やと〜!」
と反応すれば相手の思うツボです。
だって相手は構われたいから。
氣を引きたいからそんな行動をするわけです。
だからそういう時は
ほぼ無反応に近い感じで対応します。
そうすれば、わかる生徒は「これじゃダメだ。」って
氣づくんですよね。
案外そんな生徒の方が
人の顔を伺っていたりします。
でも、これではうまくいかない生徒もいます。
反応が薄かったらすぐ親に言ったり、
こちらの本心になかなか氣づいてくれなかったり。
その時のための2番です。
2は簡単に言えば、相手が他人に注意を向けている状態を
本人に向け直す、ということです。
先生がいないとダメ、とか
この問題全部わからない、とか
一人で勉強できひん〜、とか
そういう生徒は自分ではなく
他人にベクトルを向けて
他人にどうかしてもらおう、
と思っています。
そのベクトルを自分自身に向け直す、
ってことが僕たち指導者がすべきことだと思うんですね。
ちょっと例を出してみましょう。
【生徒例】
ある中学受験を目指している小学6年生の
女の子Mさんを教えていた時のことです。
彼女は中学受験をする、という生徒だったんですが
あまり身も入らず、勉強も半分投げやりでした。
授業をしても、
「分からへ〜ん」
「全部問題とけへ〜ん」
「こんなん知らんかった〜」
が口癖の生徒でした。
挙げ句の果てに、
「先生、答え教えて〜、それ写すし。」
と言い出す始末。
他の先生も困り果てていました。
そこで僕ともう一人のベテランの先輩講師と
徹底して「わからへん」の言葉を無視しました。
そしてその生徒とルールを決めました。
「全部わからへん、はなんも考えていないのと一緒。
どこのどの部分がわからへんのか、ポイントを絞って聞こう。」
それからもしばらくは
「全部わからへん」
が続きました。
でも、僕と先輩の講師の方は
徹底して無視を実行し、それを貫きました。
そしてある時こんなことを言ったんですね。(2番です。)
「〇〇ちゃんはさ、すぐにわからへん、っていうけどさ
本当はわからんのと違うと思うよ。だって〇〇ちゃんは
いつも塾に来てるし、自分で勉強もできてきてるし、
力は持っているから。
でもわからへん、ってずっと言ってたら、せっかく勉強して
カッコイイ〇〇ちゃんが台無しやんか。
〇〇ちゃんはちゃんと一人で勉強できる力を持っている!
それは僕だけじゃなくて、〇〇先生(先輩の方)も
思っていることやで。
何も考えずにわからへんって言ってても、
何も変わらへんよ。」
中学受験でしんどい小学生にとったら
少々きつい言葉だったのかもしれません。
でも、その頃は夏の終わりかけだったので
これ以上「わからへん」が続くと、
受験に悪影響を与える、と思ったんですね。
だから、ちょっと怖い顔をして
でも、愛情を持ちながら伝えました。
それから先輩の講師の方も優しくお話をしてくださったようで
ちょっとずつ良くなっていき、「自分で」勉強できるようになっていきました。
冬にはほぼ自習室に来て過去問を解いたり、
わからないところを絞って聞いてくれてました。
小学生なのにほんとすごいな、と
本当に思いましたね。
自分が小学生の時にはそんなこと
絶対できないですから。
生徒はこちらが思っているより力を持っています。
それを引き出してやるのが僕たちの仕事ですね。
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