こんにちは、久次米智です。
今回ご紹介する本はもう背筋がぴーんとせざるを得ない3冊です。
指導者の仕事は何なのか?
本当の意味での教師とは何なのか?
そんなことを厳しく教えてくれる3冊を集めました。
ぜひ読んでみてください。
目次
ハッと背筋がピンとなるおすすめ教育書3選!
1 新版 授業の腕を上げる法則
まず1冊目はこちらです。向山先生の本ですね。
教師として最初に知っておくべきことを法則としてとことんまとめてくれています。
自動車の運転技術を教える人は「愛情と熱意が大事です」とか
「技術は盗むものです」とかは言いません。
「どのような練習を何時間くらいやれば、このくらいの
技術は身につけられる。」
ということがはっきりしています。
とあるように、教師にも本来こういう技術が必要なはずです。
なのに、それがない。著者はこんなことを書いてくれています。
無免許で運転しているようなもの
そうならないために、あらゆる原則が紹介されています。
それぞれの項目には具体例もついていて、概念だけではありません。
読んだときに、「そんなの当たり前やん」って思うこともあると思います。でも大事なのはどのレベルで実行できているか。
聞いたことがあっても、できていないのなら知らないのと一緒だし、できた氣がしても、実は質が低かったりもありえます。
技術以外にも、教育者として身につけておくべきマインドセットなども書かれてあります。
特に個人的にオススメなのが、
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二 教師の技量
2 子どもが教わりたい教師
4 技術を使いこなす教師
5 アマの教師・プロの教師
7 伸びる教師の共通点
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です。
今までどれだけ甘い汁を吸っていたか痛感せざるを得ません。
この本を読んでも、「こんなの当たり前にやってるよ」と自信を持って言える人が増えると嬉しいですね。
2 新版 子供を動かす法則
2冊目も向山先生の本です。
前書きにはこう書かれてあります。
子供を「教育的に意味のなる行動をさせる」のは、教師の大切な仕事である。
本書は全体を大きく二つに分けてある。
前半は子供を動かす原理編、
後半は子供を動かす実践編というように構成した。
次のようにたった三つの原則を貫けばよい。
第一原則 やることを示せ
第二原則 やり方を決めろ
第三原則 最後までやり通せ
子供を動かす法則を身につけてこそ、子供に自由を与えられるのである。
このように書かれたら「当たり前やんか!」と思うかもしれません。
でも、本書を読んでいき、さらに実践編までもみていくといかに自分のやっていたことが浅はかだったかを痛感させられます。
同じ言葉でも、そこに込められている内容は全く違います。群れとして動かすときには、それなりの法則があります。そこを無視すると全体は全くと言っていいほど動きません。
本書にも書いてありますが、
子どもが好き勝手をしたり
騒がしくなってしまったり
教室が無秩序になってしまったり
暇をしている子どもが出てきたり
するのは、明らかに教師の力量不足。
注意をしたり、怒ったりして黙らせるのはナンセンスだ、と言わんばかりに本書は訴えかけてきます。
また、第一章の4には、「いじめの構造」を指摘しています。
いじめが見えていないのは教師の責任で、その弱肉強食の構造を教師が壊さないといけない。
本書では、断言しています。
いじめは100パーセント教師の責任
そしてその目を養っていく必要性も書かれてあります。
このほかに、個人的にとてもいいなと思ったのが116ページ以降の700名ほどの児童をどうやって朝会に一人も遅らせずにきてもらうかを解説したものです。
向山氏はかけたのはたったの1分20秒。
そのたった80秒程度を数回続けただけで朝会に間に合わない児童が一人もいなくなったのです。
ぜひご自身で考えてみてから本書を読んでみてください
3 教えるということ
最後は1996年に初版が発売された大村はまさんの本です。
大村さんは50年にもわたり教育実践の場に立たれ、退職後も新しいテーマを研究・発表し続けていた教師の見本となるような方です。さらに、当時は女性の立場が低く、辛い経験もされていました。
この本を読み終わった時、「なんて自分は甘いんだろう。」と思わされました。
本の至るところで厳しく、胸に沁みる言葉を投げかけられます。
「いい人」などということが教師に特有の資格なんかではないという覚悟がないと、甘くなります。
教師が「わかりましたか」と言ったら「わかりました」と答える、ということになってしまっているのであって、その「わかりましたか」と聞くときの教師自身が、ほんとうの真剣な答えを期待していないという自分への甘さがあるのではないかと思います。
私は、子どもがかわいいのであれば、子どもをとにかく少しでもよくしていける、教師という職業人としての技術、専門職としての実力を持つことだ、子どもをほんとにかわいがる、幸せにする方法は、その他にはないと思います。
(「一生懸命なさい」「(全く日記をつけない子に対して)日記をつけなさい」「書き慣れなさい」など)そういう指示する言い方、それは素人でも言えると思うのです。
私たち教師は、人間の力、人のよさ、子どもへの愛情、そういうものに自信を持ち過ぎないで、そういったことはあたりまえというふうに考えて、教師でないとできない、といった技術をじゅうぶんに練りたいものです。
そのほかにも載せ切れないくらい、厳しい言葉やハッとする言葉が書かれてあります。
プロの教師として目の前の子どもと向き合い続けてきたからこそ、発される重たい言葉。
なぜこの本が再び注目を集めているのか、それは一つ一つの言葉が、教師だけでなく子育てをする親や他の指導者にも通ずるものだからでしょう。
耳が痛くなる内容もありますが、ジーンと心に沁みる本当の厳しさ。
それを感じて指導者として奮起していかないとと思いました。
まとめ
以上3冊をご紹介しました。
どれもこれも鋭く突き刺さるものばかりです。
それは教師のプロフェッショナルとして熱意を持って技術を磨き続けてきたからこそ。
ぜひ自分に厳しく、上を目指して、僕と一緒にいい指導者になれるように頑張ってみませんか?
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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