ご褒美の落とし穴〜親(先生)の子供のやる気を削ぐ行為〜

はようございます

久次米智です。

みなさんが子供だったころ、どんな親の行動が自分のやる気を奪っていったでしょうか?

また、どんなことをされた時にやる気が消えていったんでしょうか?

今とはなっては昔のことだから〜
と目をそらしてはいけません。

実は自分の行動が子供の、生徒のやる気を奪っているということが多々あります。

今回はその一例についてお話しようかなと思います。
そのまえに、まずは一緒になって考えてみましょう。

(今、あなたが親でないとしてもいずれはそうなるかもしれない、またこれは親だけの話ではありません。先生であれ、上司であれ、先輩であれ、必要になってくる大事なことです。)


ある学校でのお話です。

そこにはゆうき君という男の子がいました。
彼は毎日学校に行くうちに、校舎の中できれいに咲いた花を見つけます。

しかし、その花はこのままだと枯れてしまいそうなのでゆうき君は水をあげることにしました。

来る日も来る日も欠かさず花に水をやり、花はすくすくと育っていきます。
ゆうき君はそんな花の成長を見るのが毎日の楽しみでした。

ある日、たまたま校長先生がその現場を目撃しました。

さて、ここまでで問題です。

あなたがもし校長先生なら、この後どういった行動をとりますか?

じっくり考えて答えを出してください。

考えましたか?

考えてくださいよ。

ここで考えないとせっかく頭を使うところが無駄になってしまいます。
考えてね、といってもさっさと画面をスクロールしようとしたあなた!

大事なところですよ。

では、続きいきましょう。

生徒が花に水をやっている姿を見た校長は感動しました。

「だれにも言われずに、毎日花の世話をしているなんてなんてすばらしい生徒なんだ!」

そう思った校長先生は全校朝礼でその生徒のことを紹介しました。

「うちの学校にはすばらしい生徒がいます。毎日毎日だれかにいわれなくとも花に水をやり育てているゆうき君。みなさんも彼に見習いましょう。ゆうき君に拍手!!」

それを聞いたゆうき君はカンカンに怒り、それ以来2度と花に水をやることはなかったそうです。

てことで、話は終わりです。

どうでした?
あなたが出した答えはどんなものでしたか?

もし、誰かに知らせてあげる、みんなのまえで褒めてやる、といった答えを出したとしたなら、どうしてゆうき君は怒ったんでしょうか?

もう一度考えてみてください。

実はこれと同じことをあなたはしているかもしれません。
生徒に、子供に、後輩に、部下に、、、

自分の立場に置き換えてみる。

今回の例は実は大変よくある出来事です。
(というか実例なんですが、これは)

なぜゆうき君が怒ってしまったのか。

それを解き明かす🔑となる言葉が2つあります。

それは外発的モチベーションと
内発的モチべーション
です。

人が行動を起こす2つのアプローチ。

🔹外発的モチベーション

外発的モチベーションとは、その行為自体に目的があるのではなくその行為をすることによって得られる何かの為に行動するというもの。

例えば、

勉強したらゲームを買ってもらえる
家事を手伝ったらお小遣いがもらえる
先輩の手伝いをしたら飲み会で奢ってもらえる
 

またネガティブな側面もあります。

勉強しなかったら親に叱られるからする
遅刻すると昼ご飯を食べさしてもらえないから時間に間に合わす
飲み会にこないと先輩に2度と口をきいてもらえないから頑張る

といったように何かの為にするのが外発的モチベーションです。

これに対して

🔹内発的モチベーション

これはやっていること自体が楽しいから、したいからするというもの。

たとえば、

授業が楽しくて受けたいから遅刻をしない
先輩と飲みたいから飲み会にすすんでいく
勉強したいから勉強する
勉強して目標達成ができたときの楽しさがあるから頑張る
英語を話せる自分を想像してみるとかっこいい、だから英語頑張る

これが内発的モチベーションです。

それ自体が楽しいからする。


さて、ここまでで前提知識の解説は終わりです。

これを踏まえて、そもそもの質問に戻りましょう。

そもそもの質問はなぜ、ゆうき君は怒ってしまったのか、です。

ゆうき君はどちらのアプローチで花に水をやっていたんでしょうか。

外発的?内発的?

もちろん、内発的ですよね。
だれかに認められたくてしたんじゃないです。

自分がしていて楽しいから、やりがいがあるから花に水をやっていました。

それが校長先生の紹介によって

外発的⇨内発的に変わってしまたんです。

ここがポイントです。

人は内発的モチベーションからならどんどんすることができます。
だってそれ自体がやりたいことだから。

しかし、校長先生が全校生徒の前で褒めて、すごいねと言うことで
いままでしたくてしていたことが、褒められる為にしていたんだ、とみんなに勘違いされます。

そこに嫌悪感を抱いた為にゆうき君は花に水をやることをやめてしまったんです。

他にもこんな例があります。

子供が珍しく勉強をしていた。
それを見たお父さんは、何かご褒美をあげようと

「お、よくやってるじゃないか。あと2ページくらいやったらあとでいいものをあげよう。」

その結果、子供は急にやる気をなくします。

内発的モチベーションから外発的モチべーションに変わったから。

自分が勉強したくてしていたのが、ご褒美の為に勉強するというものに変わったから。

親の良かれと思ってしたことが、実は子供にとって毒でしかなかった、、、

そんなことはたくさんあります。
僕は親子さんとの関わり合いが他の人に比べて圧倒的に多いんですが、そんな中で「いや、それはまずいぞ」と思うことが多々あります。

親の方は忙しいですし、なかなか子育てに時間を割けない、勉強に時間をかけれない、そんな状況があるとは思いますが、

その状況をなんとか変えたい。
その思いでこのブログを作っています。

もっとみんなが力になれる情報発信を頑張っていきます。

ありがとうございました。

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