教師とは「知らないうちに調子に乗ってしまう」職業である

いきなり耳障りのよくない発言かもしれませんが、
教師とはついつい調子に乗ってしまう職業
なんじゃないかなと思います。


これは教師はそういうものだ、という意味ではなく
自分に常に言い聞かせているんだ、と思ってくださいね。


教師は基本、「下の」立場の人と
常に接する機会だらけです。

(あえて「下の」と「」をつけたのは
本当は「下」でもなんでもない
と思っているからです。)

確かに、教師の中で先輩や後輩がいるじゃないか
という意見もあるかと思います。

その通りです。先輩、後輩という関係はあります。

でも、授業をするときは
クラスにいるのは完全にその先生だけです。

人と接する機会のうち、
7、8割以上が生徒との交流です。


そんな環境下で、
「下の」人に私たちの経験や知識を
教えてやらないといけない、

という発想の人は
その時点で相手を下に見てます。

自分よりも未熟なものを
なんとかしてあげよう
という考えですね。


そういう人は特に、
常に「下の」人と接することになるので
自分が偉いと思ってしまいます。

自分が正しいと思い込んでしまいます。

これはもはや無意識レベルで
その人の言動を決めてしまいます。


そうしているうちにどんどんと
知らないうちにその考えが凝り固まって
調子に乗り始めます。


自分のいっていることが正しい
相手はまだまだ未熟だ

そんな考えがエスカレートして
視野が狭くなって、周りが見えなくなって
目の前にいる人の良さや素晴らしさに
気づけなくなります。


いつも生徒の悪いところをみて
ダメなところを指摘してばっかりで

良いところも、なぜか評価するような
上からの目線で伝えたりする。


そんなのは指導者ではありません。


僕は「先生」とか「教師」という言葉を
大嫌いだと普段からいっているのですが、
それらの言葉がなんだか上から目線のような気がするからです。


だから本当は「久次米先生!」と
呼ばれたくないんですね。

「久次米さん」とか「さとしさん」
くらいで十分。


もはや、呼び捨てで呼びたかったら
勝手にどうぞ、という感じ。



話を戻して、
だから教師という職業は
常に意識しておかなければならない
ことがあります。

それが、タイトルに書いたように
「教師とは知らないうちに
 調子に乗ってしまう職業だ」
ということです。


意識していないと
簡単に流されていきます。


自分が本当に気づかないうちに
傲慢になって、
生徒の声が聞けなくなって
常に評価してしまって、
バイアスのかかった見方しかできなくなっていきます。


そうならないためには、先生の定義を
「相手に知識を教える人」のではなく
「相手の才能を引き出す人」
という発想転換すること。

自分が伝えたいことばかりではなくて、
対話やコミュニケーションを通じて、
伝えるべき内容を相手の中から見つけること


「教えてあげないと」という発想でいれば
相手から学ぶ機会を失うことになります。

「教えてあげないと」という発想は、
相手が間違っているという偏見を生みます。

「教えてあげないと」という発想からは
相手の才能を引き出すことはできません。



我々指導者ができることは、
「目の前の人の成長のお手伝いをすること」
たったそれだけ。


そのために知識が必要であれば、
教えることも必要ですし、

その前に相手のことを知るために
コミュニケーションをとって
意思疎通をはかることも必要でしょう。


本当は生徒から学ぶことなんて
山ほどあるのに、

本当は後輩の先生から学ぶことも
山ほどあるのに、

「俺も君みたいな頃は〜だったよ」
と自分の時の年と相手の能力や知識、経験を
同じように考えている年配の方を見ていると
なんだか悲しくなってしまいます。


僕は絶対そうならないようにしよう、
と気を引き締めてやるしかありません。


こういっている自分も
絶対に調子に乗ってしまっています。

だから、
常に気をつけながら、
周りの人に指摘してもらいながら
フィードバックしてもらいながら、

先生ではなく、指導者として
これからも歩み続けたいと思います。


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ABOUTこの記事をかいた人

子育てに悩む親、後輩、部下を持つ会社員、塾の講師、、、 あらゆる教育者のためのブログです 体の内から爆発を!