【下克上英語】英語に未来形なんてない!? will と be going to の本当の姿

未来

今日は珍しくカフェに来ていた。

いつもなら公園で星を眺めているのだが、たまには違ったところでもいいだろう。

もう8時だが、カフェで勉強をしている高校生が見える。受験生も大変だな、そう思っていた時、


「こんばんは!」


と、聞いたことのある声を耳にした。後ろを振り向くと、そこには井上君がいた。


「こんなところで何してるんだ?」


「いや〜、僕が働いている塾がこの近くにあるんですよ。で、通った時に見たことある人だなって思ったら、やっぱりそうでした。」


いつもと違ってカフェに来たのに結局こいつと会ってしまうのか、、、
まあ、これも何かの縁だろう。


「もうバイト終わったのか?」


「はい、さっき終わったばっかでもうヘトヘトですよ〜」


ヘトヘトとか言いながら楽しそうな顔をしている。塾はうまくやってるようだ。


「明日は中学生に未来形の話をするんですよ。 willとか be going to とか。」


「そうか、まあ頑張れよ。」


「はい。でも僕前から思ってたんですけど、なんで未来形って活用ないんですかね?


過去形とかなら go ⇨ went とかなるのに、未来形は全然違う。」


コーヒーをゆっくりと飲む。彼の疑問はこれまで何回も答えてきた。しかし未だにそれを知っている人は少ない。


「それは英語に未来形なんてないからだよ。」


「えっ? 未来形がないってどういうことですか?」


「そのまんまだ。英語には未来形なんてものはない。あるのは過去形と現在形だけ。」


「そんなバカなこと言わないでくださいよ〜、未来形がなかったらwill とか be going to とかは何なんですか?」


「学校では未来形として習っただろう。


will は《~だろう》、って訳して be going to は《~する予定だ》って訳せと。


しかし、それは正しい英語ではない。 will は意志の助動詞、be going to はただの進行形だ。」


「意志の助動詞? ただの進行形?」


一気にコーヒーを飲み干す。さてと、説明する準備はできた。


「will を名詞にすると、どういう意味か知ってるか?」


「えーっと、確か 意志、だったような。」


「そう、だから will は意志の助動詞。もっというと確実性を表す助動詞なんだ。」


「確実性を表す助動詞?」


「うん。自分が100%そうだ!と感じたときこの助動詞を使う。


例えば、It will be rain tomorrow だったら天気予報とか関係なく、


自分がそうだと信じている、そういう風になるというクリアーなイメージを持っている、


というニュアンスになる。


一方、 be going to はもう既に進行している状態。だから客観的な


ニュアンス
が入ってくる。 It is going to be rain tomorrow


だったら、天気予報で雨だと言われていたり、雲行きが怪しかったり、


客観的に見てそうだと感じるものこの表現を使う。」


「なるほど、つまり話者のイメージが言葉に反映されているってことか。」


「そういうこと。だから、


Can you help me? と聞かれて ①I will と答えることができても


②I am going to help you とは言い難い。なぜなら今決めたニュアンスがあるからだ。


②だったら、前々からすでに手助けするつもりでいましたよ〜というニュアンスになる。」


「なんか、学校で言い換えをさせられてたけど、あれって本当は違うんですね。」


「そうだ。あんな問題ははっきり言ってナンセンス。表していることは同じでも、


言葉のニュアンスは全く違うからね。」


「ん〜、なんか危なかったです。明日の授業で will と be going to は同じだよ〜


っていうつもりでした。」


「そうだな。まあ2つは違うし、①確実性と、②ある状況になりかけている《進行している》という


感じから、未来形と考えられるようになった。だから本来は未来形なんてないんだよ。」


「奥が深いな〜。でもそれを考えると、丸暗記しなくて済みますよね。


例えば、will は未来と意志を表すんだ、be going to は未来と予定だ、って


習いましたけど、そのニュアンスを掴めばいちいち覚えなくても当たり前なんですよね。」


「そういうこと。ネイティブがいちいち使い分けている訳がないんだ。


あいつらがイメージしているのは常に1つ。それを理解することでグッとネイティブ感覚の


英語を身につけることができる。」


「なんか、英語っておもしろいですね。


他にももっとこんなのがあるってことですか?」


「もちろんたくさんある。まあ今日ではとうてい言い切れないだろうけどな。」


「え〜、もっと教えて欲しいです! 生徒に教えるのにも役に立つし。」


「まあ、暇なときに話をしよう。じゃあ最後に問題だ。


《俺は大学生になるだろう》という文を作るとき、
     

⑴ I will be a college student

⑵ I am going to be a college student


どちらが正解でしょうか?」


「んーっと、これは、、、⑴かな、いや、⑵もありえる、、、


わかったぞ! どちらも正解だ!!」


「おっ、よくわかったね。大体の人はどちらかを選ぶんだけど。」


「性格意地悪だし、簡単なわけないな、と思いました。」


「はは、まあ答えはどちらもなんだけど、違いはわかるかな?」


「いや、それは大体はわかるんですけど、、、」


「まだまだ甘いな〜。じゃあ説明すると、


⑴の場合、will を使っているから自分の意志による判断がものすごく高い。


どういうことかというと、俺は大学生になるんだ!!っていう意志のあらわれであるってこと。


一方で⑵は、例えば、もう試験に合格してたり、大学との手続きを済ましていたり客観的に見てもうそうなるだろうな、ってニュアンスがある。
     

本人の意志とは関係なく、もう大学生になることになってるんですよ〜といったふうに。


大事なのは、どちらが正しいとかではなく、どんなニュアンスになるか、だ。」


「あ〜。その答え今言おうとしてたんですよ〜、うわ〜先に言われちゃったな〜」


「おいおい、さっき答えられなかったじゃないか笑 まだまだだな。そんなんじゃ塾講師はつとまらんぞ。」


「なんか、さっきからバカにしかしてないでしょ。絶対見返してやりますからね!」


「これは俺なりの愛なんだけどな〜、まあ今日はもう遅いし帰るとしよう。」


久しぶりのカフェでも井上君と結局話すことになってしまった。だが、まあいいか。
明日からもっと忙しくなるだろうな。まだまだ彼は成長期だ。伝えることは山ほどある。


そんなことを考えながら、いつもと違う帰り道を通る。たまにはこんな日もいいのかもしれない。












《付録》


will は話者の強い確信を表す表現、主観的

be going to は予定を表す表現、客観的


また、文字でかくときは強調として


I WILL marry her     「おれは彼女と結婚するんだ!!!」


といったようにwillを大文字で書く場合があります。
そのときも話者の主観的なものだからこそWILLと大文字で強調することができるんですね。



でも、これでみなさんがまた一つ
使える表現がふえたらなと思います。


ではここまで


ありがとうございました!

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