やっと最後までやってきました。
ラストを閉めくくるのは
時代です。
これを本当に意識している人は以外に少ないですね。
とくに年代が高い人ほど、世界の急速な変化に対応しにくいために
なかなかうまくいってない人もいます。
さて、この「時代」とは具体的にどういったことなのか、なんですが
簡単にいえば、
1、生きている時間のズレ
2、変化に対する敏感さ
これに集約されます。
順に説明していきましょう。
1、生きている時間のズレ
これはとくに年配の人と若者の中で起こります。
年の差が、5年でさえ世界が変わってくるという状況なのに
10年、20年と差がある人同士ではかなり教育力が試されます。
というのは
あなたが相手と年の差が大きいのなら
あなたの時代で当たり前だったことはあたり前ではない。
これを意識しないといけません。
もっと詳しく、
会社をテーマにしてみましょう。
(いまから書くことは一例です。すべてがそうではないことを
あらかじめ確認してください)
昔は、知っている人ならわかるかもしれませんが
人脈が本当に大事な時代でした。
会社であっても採用試験がなくても
だれかの紹介で会社に入れるということが少なくなかった。
(実際に、ぼくの親族でもそれで会社に入った人がいます。)
大事なのは一人一人のスキルよりも、人脈だったんです。
昔はネットがあまり発達していませんから
コミュニケーションの主体は face to face の直接的なものでした。
だから、人脈は本当に大事だったんですね。
ネットがないのだから様々な人と会う機会を増やさないといけない。
そうやって生き残っている人もいました。
では、その世界があったなか、当然スキルがそんなになくても
会社に入れてしまう人もたくさんでてきます。
でもそんな人でも会社に何年も務めていれば
要領もわかってきますし、だんだんと仕事もできるようになるでしょう。
そして、そんな人のもとに新人が入ってきた。
で、上司になったか彼の言うことはこれです。
「最近の若者は仕事もろくにできひんな」
「ゆとり教育でそだったから甘ちゃんばっかや、情けない」
どうですか?
おそらく、いまの人は昔よりもさらに高度な技術が求められていると
考えています。
なぜなら、ネットが普及したことにより、いままではひとつのことを
していればよかったのに、同時にたくさんのことをしないといけなくなるからです。
パソコンは使えてあたりまえ
仕事はこなして当然
自分は昔はできていなかったのに
いまの自分ができているからといって部下のダメ出しをする。
自分たちが入社したてのころよりも
新入社員は高度な技術が求められて、かつ自分は経験で様々なスキルを培ってきたというのに
部下には、なんでできないんだ、とダメ出しをする。
この状況は普通にあるんじゃないでしょうか?
また、これはぼくの勝手な持論ですが
ハングリー精神というか、そういったものもだんだんと小さくなっていると思います。
なぜなら、昔と違っていまの日本は非常に豊かで
とくに何もしなくても生きていることができるからです。
昔は厳しい時代だったためにみんな生きるのに必死でした。
そうやってハングリー精神をきたえていったんだと思うんです。
でもそんな時代に生きていない人に、精神論や根性論で接したところで
部下はいうことをきくのでしょうか?
あるいは生徒はそれを受け入れるんでしょうか?
大いに疑問です。
また、先ほどいった通り人脈が第一に大事だった時代の人に
「人脈がすべてなんや」
といまの若者にいったとする。
どうでしょうか?
たしかに人脈は大事なのかもしれない。
でも人脈ができたからといって昔みたいに会社に入れるわけでもない。
いまなら、ネット一本で稼いでいる人もいます。
ネットを使って情報発信をすれば、その考えに共感してくれる人を
昔よりも簡単に集めれるようになりました。
人をあつめる方法も変わってきているんです。
昔ながらのやり方だけでなく、あたらしい、時代にそった方法も存在します。
まずは生きている時代のギャップを埋めるのが大切。
そしてその時代の移り変わりを把握しておくことが非常に大事です。
2、変化に対する敏感さ
時代は刻々と変わっています。
自分たちの時代では正しかったものが
いまでは間違っていると科学によって判明したり、
経験論だけで指導している人も少なくありません。
世界は変化している以上、自分たちもそれに
合わせていかないと生き残れません。
たとえば、野球を例にとってみます。
昔は、ピッチャーが投げた後は、肩を温めていました。
冷やしてはいけない、という理由から温めていたらしいんですが
いまではそんなことをしている人は誰一人としていません。
それは温めてはまずいとわかったから。
炎症を起こしていたりする肩をさらに温めるなんて
悪化させているのと同じじゃないかと。
また、最近ではアイシングをすればいいのではなく
アイシングをする時間帯や仕方によっては悪影響がでてくるといった
ことがわかってきています。
そういったことに対して意識を向けられているかどうか。
自分たちがやってきたことだから正しいだろうと
経験論だけで物事を判断したり、解決したりするのは非常に危険です。
こんな例もあります。
ぼくは少年野球のコーチをしているんですが
雨の日とかは練習前に柔軟体操をさせているコーチがいます。
そんなこと、もうありえない。
やってはいけないんです。
運動前の柔軟体操はむしろパフォーマンスの低下を引き起こることが
科学的に明らかになっています。
理由はまた別の機会でお話ししますが
そういった、経験論だけで指導していてはとんでもないことになってしまいます。
ここで大事なのは
そのやっている理由と目的を考えること。
たとえば、柔軟だったら、
なんで柔軟体操をしているのか、それをすることでどうなるのか
そういった視点を常に持っておかないと
無茶苦茶なことになります。
経験論だけでは本当にまずい。
でもそれでやり過ごしている人たちがまだまだ山ほどいます。
時間がたつにつれて、自分がいままでしてきた方法では
太刀打ちできないことの出てきます。
そんなときに
変化に対して素早く反応できているか
敏感に感じ取っているのかどうか
これらが指導者に試されます。
また、昔はネットやI-phone みたいなのがなかった。
でも、いまならネットを使って様々な情報を手に入れることができるし
携帯とかで気軽に動画をとってスポーツの技術向上に役立てることができます。
昔は動画解析なんかはできなかったのに、いまなら簡単に自分のプレーをみれたり
自分を動画で見ることができます。
使えるものはどんどん使っていく。
会社で
いままでメールでしていたものをラインに変えてみるとか
そういった変化の対応があっていいとおもうんですね。
はい、てことで今回はだいぶと長くなりましたが
これも本当にひつようなスキルです。
年齢の差が少ないほど、これに関しては大きいメリットをもっていることになります。
大学生で塾講師をしていたりして、正社員とちがって
人気があったりするのはこの「時代」の部分がマッチしているからなんですね。
でも多くの場合、正社員の方が教える技術は高いでしょう。
一番いいのはちゃんと教えることができ、かつ時代に即して
時代を読み取っていくスキルを持ち合わせたひとです。
今回で五つすべてお話ししました。
人によって当てはまっているとこと
いないところがあると思います。
自分には一番なにがたりないのか、
そこを把握していって伸ばしてく。
一緒に頑張っていきましょう!
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