【下克上英語】a と the の本当の使い分け〜冠詞を攻略せよ〜

(記事はストーリー展開されていますが、途中から読んでも大丈夫なようになってます。)




《あらすじ》
大学2回生の井上は、何もない日常を過ごしている時にある一人の男に出会う。
男の名は竹本智史。

毎日話していくたびに彼の話に魅了されていく井上はある日、竹本が行っているプログラム(英語力と教える技術のスキルを身につける)に入らないかと誘われる。
英語と人を育てることに関心があった井上はその誘いを受け、新たな一歩を踏み出すことになった。






「さーてと、じゃあ始めようか。」


今日もセミナーが始まる。毎回刺激的な講座ばっかりで大変だけど、いままでわからなかった英語が身についていく気がする。


「今回は、a と the を完璧にマスターしてもらおうか。」


a と the は大変苦労した。中学校で the は「その」という意味なんだと教えられたが、未だにいつ使ったらいいのかわからない。

高校でもしっかりと教えてくれる人はいなかったな、、、


「じゃあ、井上くん、 a と the の違いってわかるかな?」


え〜、いまわからなくて困っていたところなのに、、、


「えーっと、a は、一つの、って意味で、the は特定のものに対して使います。」


「うん、半分合っているね。でも半分違う。」


やっぱりか。だってこれは自信ないんだもん。


「日本人にとってこの区別はややこしい。なぜなら日本語にはない概念だからだ。

しかし、そんなのは関係ない。ちゃんと a と the の呼吸をつかむことで使いこなせるようになる。」


部屋中が緊張感に包まれる。みんな真剣なのだろう。
それに、竹本さんの話は新鮮すぎて集中力を保っておかないと放っていかれる。


「じゃあ、今回も図を使って解説していこう。」


そうして、竹本さんは1つの図を描いた。
https://www.evernote.com/l/AlN70Kmc2fJFX7zVEJp8O0AAr8FdAzT8KcA

「これは a のイメージだ。a とは、いくつもあるうちの一つ、というニュアンス。

図にしたら非常にわかりやすいだろう。単に、ひとつ、という意味ではなく、数あるなかのひとつ、これが大事だ。」


数ある内のひとつ、、、これが a のイメージか。


「ちなみに余談ではあるけれども、 a と an があるが、a は 実は anからできた言葉なんだ。」


「えっ、逆じゃないんですか??」


「違うんだ。これはみんな誤解しているんだけど、最初、元々が an でそこから a ができた。

みんなは an が付け加え、みたいな感じに思っているけれどそうじゃないんだよね。

ま、どうでもいい話なんだけど笑」


まったく、そんな話をどこから手に入れるのだろうか。竹本さんの知識量には本当に敵わない。


「さてと、じゃあ次は the のイメージを確認しよう。そのイメージとはこれだ。」


そういって、また新しい図を描き始める。
https://www.evernote.com/l/AlPBSi4Qh8tMPaODt3uovBGwGh1ytsKRPaE

「これが the の真髄。 a と違って焦点が当たっているのはそもそもひとつ。つまり、絞られたひとつ、が the のイメージなんだ。」


「つまり、a は他にも同じものがある、というニュアンスであるのに対して、the はそもそもそれしかない、ということなんですね!」


隣の人が答える。


「いいまとめをしたね。まさにその通り!じゃあ簡単な例をだそう。

例えば、the がつくものはどういったものがあるかな?」


「太陽とか、海とか、それから文の中でも使われます。」


「そうだね。太陽はそもそもひとつに絞られる。海だってそう。だから the が使われるんだ。

でも、勘違いしてはいけない。海や太陽だからといって the がつくわけではないんだ。」


「どういうことですか?」


隣の人がだいぶ熱くなってきた。それに合わせて僕はメモを必死に取る。


「じゃあ、もし太陽が2つある、もしくは月が3つある世界にいたとしたらどうだろうか?

そのときはひとつに絞られないから the は使えないよね。映画でそんな世界が舞台だったら

絶対に the は使われてはいないはずだよ。」


なるほど、太陽だからといって必ずしも the を使うとは限らないのか。これが本来の英語の呼吸、、、


「その他にも、僕と君が会話をしていて、僕の犬のサンダーの話をしていたとしよう。

そうすると、いま話している犬は自然とひとつに絞られるから、必然的に the dog といった言い方になる。

2回目に出てきたものに the を使うんじゃなくて、絞られるから the を使うんだよ。」


「他にも、、、」


竹本さんは止まらない。


「You should see the doctor みたいなものがある。いきなりこれを言われて、えっ、と思うかもしれないが

これはどこかの医者の話をしているんじゃなくて、ひとつに絞られるイメージ、つまり、白衣を着て、聴診器をもって、、、

みたいなみんながイメージする医者を想い描いているんだ。」


前にその話をしていなくてもみんなが共通してイメージできるものなら the を使うのか。
ちょっと待てよ、それはいいといて疑問に思うことがあるぞ、、、


「あの、すみません。」


思い切って質問をしてみた。


「楽器を弾くときになぜか the を使うんですけど、あれって今回のと関係ありますか??」


「大いにある。というか、the のイメージがひとつに絞られる、共通のイメージ、だから

それで全て説明がつくはずだ。じゃあ、それを説明しよう。」


周りの人の集中が感じられる。おそらく他の人も気になっていた質問なのだろう。


「楽器はピアノやギターとかがあるけれど、楽器をイメージするとき、ひとつに絞られるから the を使うんだ。

ピアノなら、足が4つあって、鍵盤の色が黒と白で、、、といったように浮かぶものはひとつ。

だから the のイメージがぴったりなんだ。でもね、」


といって話を続ける。


「最近は I play the guitar でなくて I play a guitar みたいな感じに the を付けずに表現するときも出てきたんだ。」


「なんでですか?」


「それは色々な楽器が出てきたから

昔はピアノ、といえばみんなが思い浮かべられるピアノしかないし、

ギターも共通したイメージのものしかなかった。でも最近はギターでもいろんな種類が出てきているし、

楽器といえど、みんなが共通のものを思い浮かべられなくなってきているから the は使いにくくなってきたんだよ。」


なるほど、長年の疑問が解消された。まさかそんな理由があったとは、、、

学校の先生には、とりあえず覚えなさい、としか言われていなかった。でもなんでもちゃんとしたワケがあるんだ、、、


「他に質問はないかな?」


そういってみんなの顔を確認したあと、竹本さんは部屋を出て行った。

もっと英語を知りたい、もっと勉強したい。

そんな気持ちがますます強くなった、








コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です