すぐ感情的になる先生と冷静に対処する生徒の話



【この物語はフィクションです】


大学一回生も3分の2が終わり、秋学期も後半を迎えようとしている。


僕の学部は厳しい方で毎週宿題があるし、毎日忙しくて遊べたもんじゃない。
秋になってからまともに遊んだ記憶もない。


それはこの学部に入る前から覚悟していたのだが、最近どうしても嫌な授業が1つだけある。

フランス語。


これだけはどうしても好きになれなかった。
先生がどうしても嫌なのだ。


毎日苦痛の日々、、、
でももう少しで一年が終わるのだから我慢しようと思う。


今日もそんなことを思いながら授業を受ける。
教室のメンバーは10人ほど。

少人数で密は濃い。ふつうならそれは嬉しいことなのだが、
フランス語ではこの先生とできる限り距離を離したかった。

ま、そんなことを言っても仕方がない。


「はい、そしたらですね、今日も授業を始めます。」


この先生が教室に入ってくるとみんな黙り出す。
何でかって?そりゃ、ややこしい先生だからさ。


「じゃあ、早速この前の続きをしますね。」


淡々と進められる授業。これほどつまらないものはない。


「なあなあ、この前の文法わかった?」


「いや、あんまわからんかった。」


隣のゆうきと確認をしていた。すると、


「ちょっとあんたたち、いい加減にしなさい。

もう授業は始まっているのよ、いつまで喋ってるの!!」


あ〜、また怒らせてしまった。この人は少しでも授業中に音を鳴らすと怒り出す。

まるで怒る狂ったゴリラのように。


「ちょっと前回の確認をしてたんです。」


「それなら先生に聞きなさい!話してたら他の人の迷惑になるでしょ!」


そう言って先生は授業を再開する。しーんとしたこの部屋をその先生の声が支配していた。


つまらない、そう思って寝ようとした。
やってられない。

と、その時、


「ちょっと〜寝てる人がいてるで〜、まあそれで損をするのは

自分のなんだから知りませんよ!」


そう言って嫌味を言ってくる。おそらく他の先生が言ったなら
ちゃんとしようと思うのだろう。しかしこの先生に関しては嫌味にしか聞こえない。

そのまま寝ていることにした。
5分が経過しただろうか、気付いたら先生が横に来ている。


「いい加減にしなさい、寝てる場合じゃないでしょ!

自分のためにならないじゃないの!」


そう言って叩き起こしてくる先生。
いや、自分が損をするだけなのだからほっとくんじゃなかったのかよ。


さっき言ってたこととやっていることがまるで正反対だ。
しかもものすごい剣幕で怒っている。


「あの〜」


隣のゆうきが先生に話しかける。


「なんですか??」


「なんで先生はそんなに怒っているんですか?

顔が真っ赤っかになっていますよ。」


ゆうきはたまに場の空気関係なく思ったことを言う時がある。
まあ、それはそれでいいのだが、


「当たり前でしょ、寝ているんだから。

起こすのは当然じゃないの!」


「でも、先生さっき損をするのは生徒自身だから

ほっとくって言いましたよね?じゃあほっといたらいいじゃないですか。」


先生は怒りすぎて頭から蒸気が出そうだ。
さすがにやばいだろ、、、


「先生ってよく怒りますよね。本当に。」


「それはあなたたちがまったく言うことを聞かないからでしょ。

大学生にもなって恥ずかしいと思わないの?大人なのに人の話を聞けないなんて、、、」


もう先生は僕を見ていない。標的はゆうきに完全に変わっていた。


「そうですか、情けないですか。僕からしたらあなたの方が情けないですけどね。」


「なんですって!!!!」


今まで笑っていた周りの友達の顔が青ざめてくる。
おいおい、完全に喧嘩を売ってるじゃないか。


「だってそうでしょ。相手が言うことを聞かないから

怒って従わそうとする。それって赤ちゃんでしょ?

感情で大人を支配するのと同じように。だから僕は情けないといったんです。」


「いい加減にしなさい、あなた誰に何を言っているかわかっているんでしょうね!!」


「わかってますよ、先生にですよ。他に誰がいるんですか。

この教室で感情的になっているのはあなただけでしょう。

赤ちゃんみたいに感情で相手をコントロールをして、

もっと他のことを考えたらどうですか?

授業を面白くするとか、何で授業を聞いてもらえないのかとか、

何でいつも僕たちが悪いんです?そうやって理由を全て他人のせいに

しても何も変わりませんよ。」


もうゆうきは止まらない。しかしあくまで冷静に、声はいつもの調子だった。


「あなたね、、、」


ジーーーーーーー


ちょうどチャイムが鳴った。

でも、みんなは教室を出ようとしない。いや、正しくは出れなかった。


「もう授業終わったんで帰ります。」


そう言ってゆうきが一番に教室を去っていった。
そのあと逃げるようにして他のメンバーも帰っていく。





教室を出るとゆうきがいた。


「おい、あんなこと言ってどうするんだよ。」


「いや、だっておかしいやろ。たとえ先生でもおかしいことはおかしいやん。」


「まあ、そうだけどさ、、、」


まったく理解不能なことをしやがる、こいつは。
でもすっきりした感があることは否めない。


ただ、しばらくフランス語の授業は気まずくなりそうだ、、、






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