なぜ英語は論理的でローコンテクストと言われるのか?

僕の名前は井上。

いきなりだけど、今日はすんごく楽しみにしていることがある。

というのは最近公園のベンチで会った若い人とまた話をするからだ。

恥ずかしながら彼の名前をまだ知らない。けれど、なんでも知っているし、英語もかなりできる。今日はそんな人にカフェで待ち合わせをすることになった。


「やあ、きたね。」

「こんにちは。」

「まあとりあえずそこに座って。」

「はい。」


はっきり言うとなぜ呼び出されたのかわからない。けれど悪い話ではない気がする。


「昨日は will と be going to の話をしたよね?」

「そうですね、すんごい参考になりました。」

「今日は英語を話す人たちの歴史について話しておこうと思う。」

「歴史、ですか?」

「そう。一見必要がないかもしれないけれど、歴史と言葉は深く結びついている。その他にも文化や宗教も絡んでくるね。」

「そうなんですか。」

「うん。じゃあ井上君は英語を、論理的だとか、ローコンテクストとか聞いたことあるかな?」

「んー、論理的はありますけど、ローコンテクストって何ですか?」

「ローとは英語のlow で、コンテクストは文脈、という意味だ。簡単に言うと空気が読めない、というやつだな。」

「あ、それなら聞いたことがあります。アメリカ人とかと話す時ははっきり言わないとダメだって。」

「そうだね、それがローコンテクスト。実はそれにはちゃんとした理由がある。」

「ちゃんとした理由、、、」

「それを知っておかないと後々わけがわかんなくなる。英語は論理的だ、ローコンテクストだ、と丸暗記しても意味がないんだ。」

「わかりました、話を聞きます。」


英語を勉強するのに歴史を聞かされるとは思わなかった。でもこの人が言うんだから必要なことなのだろう。


「日本語と英語ははっきり言って全然違う。日本は島国なのは知っているよね? 周りは海に囲まれている。」

「それくらい知ってますよ。地図を見たらわかるんだから。」

「まあそうだな。ということは日本は比較的他の人たちとの交流が少ないってことになるよね?
 
例えば、アメリカとかヨーロッパの地域とかは陸続きだから、隣の国と簡単に接点を持ててしまう。」

「はい、わかります。日本だと海を越えていかないといけないですからね。」

「うん。それがキーポイントなんだ。」

「えっ、今のがですか??」

「そうだよ。日本ってのは島国で他の国との接点が少ない。いうなら他の人種が少ないというわけだ。

けれど、今のアメリカ英語が出来上がったとき、島国ではなかったし、またいろんな人種が行き来していたんだ。」

「日本とは地理的状況が違うのか。」

「そう、そしてその地域性から論理的に話す必要がどうしても出てくる。会うたびにいろんな人種が現れるのだから、文化は違うし言葉も完璧に通じるわけではない。」

「そうか、その人の背景がバラバラだから空気なんか読めなくて当然なんですね!」

「うん。逆に日本は長い間独自の文化を作ってきた。もちろん中国や韓国、その他の近隣の国の影響は受けるものの、

その大きさは少なかった。だから『阿吽の呼吸』とか『空気を読む』と言った言葉が出てくる。

会う人が自分と同じバックグラウンドなんだから、すべて言わなくても通じてしまう。」

「なるほど、そういう理由から日本人は空気が読めるって言われるのか。」

「その理由をちゃんと知っていると知らないとで、大きな差になる。たまにこの空気が読めない、という話をすると

英語話しているやつってバカやん、とかいうやつがいるが、それは違う。

異なる文化で育ったのだからそれに合った能力が伸びた、ただそれだけのこと。」

「なるほど、てことは僕が小さい頃からもしアメリカとかにずっと住んでいたら、そうなってたかもしれないってことですよね?」

「まったくその通り。そしてその知識が英語を勉強するときにのちのち必要になってくる。この話、当たり前ではあるけれども

この視点がないと本当に英語ができなくなる。しっかり頭に入れておいてくれ。」

「はい、わかりました!」

なるほど、そういうことだったのか。言葉だけを見るのではなく、歴史、環境、文化、そういったものも見ていかないといけないのか。

なんか今まで生徒に英語を教えてきたのが恥ずかしく感じる。でも、僕が呼ばれたのはこれを話すため??

「あの、僕を呼んだのはこの話のためですか?」

「、、、」

一瞬空気が止まった。やはりこれが本題ではないようだ。

「実は井上君に提案がある。」

「提案?」

「ああ。実はおれはかなり忙しい。本当は井上君にもっと英語のことを教えてやりたいのだが、これからはなかなかできそうにない。」

「てことは、もう英語を教えてもらうことはできないんですか?」

「そこで提案なんだ。おれはある会社の社長であるわけなんだが、そこでは指導者や教員養成、とくに英語の先生を育てる仕事をしている。」

「教員養成、、、教師を目指す人ってことですか?」

「単に先生だけではない、講師や地方の人、また英語科目以外の人もいる。これまで井上君を見てきてためらっていたのだが、

指導者としての素質があると思って井上君を招待しようと思う。」

「招待って、その会社にですか?」

「まあそうだ。会社というか、そのプログラムに、だ。そこにはレベルの高い人達もたくさんいるし、大学生もいる。

これからもし英語をもっと知りたいと思っていたり、教師、指導者のスキルを磨きたいと思うのなら入って損はないと思う。」

中身のないコーヒーを吸っていた。急なことで頭が回りきらない。

「ただ、これはビジネス。もちろんお金は必要だ。しかしそのお金分以上の価値はあると思うよ。

もちろん、強制はしない。井上君の意思で決めてくれたらいい。」

そうやって名刺を渡された。初めてみる彼の名前。そこには

武井 智史 と書かれたあった。武井さん、か、、、、

初めて名前を見た嬉しさと、頭が回りきっていなかったこともあったのだろう、僕はすぐに返事した。

「ぼく、入ります。」

「えっ?」

「ぼく、そのコミュニティーに入って本気で頑張ります。」

本当はいまの大学生活にもう飽きていた。毎日ダラダラと過ごす日々、、、もうそんな生活にうんざりしていたのだろう。

「ゆっくり決めてもいいんだぞ?」

「いや、いいんです。考えたらもう行動しなくなっちゃうかもしれないんで。」

「わかった、じゃあ手続きを済ましてしまおう。」

そうしてぼくは新しい一歩を踏み出した。

いまになると、このときもし踏み出していなかったら、、、と考えてしまう。
この一歩がぼくの人生を間違いなく変えた。

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